新月

ついに冬美さんの死亡予定日がやってきた。
遅い目覚め。
僕は、自分の部屋にこもり、ただ、時が過ぎ行くのを待っていた。
冬美さんの昏睡状態は二週間たった今でも続いている。
あれから毎日のように冬美さんの病室へ赴いたが、彼女が目を覚ますことはなかった。
彼女の病気の進行具合を考えてみれば、今まで元気に過ごしてきたのが不思議なくらいなのだそうだ。
目がさめない冬美さんの顔を見ていると、もっといろんな話をしておけば良かったという気持ちが強く沸き起こってきた。
その気持ちは途切れることなく何度も何度も僕の心を襲った。
しかし、後悔はしていない。
僕がしっかり生き続けることが、彼女の望みであると思うから。
(『アズラエル』より)

今日は天気も悪く、体調も優れなかった。
掃除をしようと思っていたのだけど断念。
夢庵で和食を食べた。

玉梓冬美に黙祷。