たまには豆腐の話を

もしも魔法使いが現れて、「言ってごらん。願えば、世界中のどんな豆腐でも食べさせてあげるよ」などと言ったなら、僕は「豆腐かよ!」とは突っ込まず、迷わず「もう一度、じいちゃんの作った豆腐が食べたい」と言うだろう。

それは普通の味だった。というか普通だと思っていた。

今はもう、よく思い出せない。それが美味いものだったのか不味いものだったのか判断できない。

豆腐の配達について祖父の運転する車に乗ってた頃の自分と、今の自分とはどれだけ地続きなのだろうか?

日蓮さんに聞きゃわかるかな?