たいせつなひと

大沢たかお主演『解夏』、観てきました。日比谷のみゆき座に。
印刷会社勤務の弟が、会社で無理矢理前売り券を買わされたらしく、それをもらったのです。
日比谷は三田線直通だから、バーっと行って映画観て、バーっと帰ってこられますね。便利。

「夏を解く」と書いてゲゲ。禅の用語らしいです。
呉音なのでそうかな、とは思ってましたけど。
夏安居に入る日のことを「結夏」、最後の日を「解夏」というのだそうです。

劇中のストーリィを暗示させるタイトルです。

うちはじーちゃんが神職だったのでそっちの系列だし、母方は日蓮宗の檀家、母校も日蓮系なので、禅宗にはあまり馴染みがないのですが、たまに痛烈に禅の考えに惹かれることはありますね。
スマートで日本の風土に合ってるのだと思うのです。
……なんていいかげんなことを言うと怒られちゃいますね。

ちなみにこの映画、別に禅の映画じゃないっす。
大沢たかお扮する小学校教諭がベーチェット病という病気にかかり、やがて失明するまでを描いたものです。
脇は鴻上とか古田新太とか、そういう系が多かったですね。

にしても大沢たかおはいいですね。
今回はポスターもチケットもプログラムも白を基調とした清涼感のあるイメージで統一されていて、劇中でも大沢たかお石田ゆり子の衣装は白が基本なんですよ。
悲しい物語ですけど、決して悲劇ではなく、どこか爽やかな感じがしました。

ちなみにこの映画、ストーリィは長崎で展開します。
去年見た『黄泉がえり』は熊本のお話でした。死んだ後輩が熊本のヤツだったから、なんとなく感慨深かったですが……。
来年は大分あたりを舞台にした映画が観たいなぁ……。

そのうち九州に行かないとなぁ、なんて考えてみる今日この頃。