スクール・オブ・ロック

いやぁ、面白かった。

教師モノを観たかったので、何の気なしに借りて、返却しなきゃならないので、眠い目こすって観たのだが、最後には身体を揺すってた……。

物語はいたって単純。

ロックに魂を捧げるデューイは、フラットの家賃が払えずルームシェアしている親友ネッドの彼女からも駄目人間呼ばわり。さらに、自分の作ったはずのバンドからは、締め出しを喰らう始末。

そんな彼が、一本の電話を契機に親友になりすまし、とある名門校の教員として働くことに。

児童たちに音楽の才能があることに気づいたとき、彼にある閃きが──

言ってみればロック版『サウンド・オブ・ミュージック』といったところか?

しかしながら、コンセプトは全く違う。この映画は、ロック魂を持った男が、子供に生き方を教える映画では決してないのだ。もちろん、管理教育への批判でもない。

あるのはロックへの愛、それだけ。

教育ではなく、感化なのだ。これ重要。

でも、生き方を教えるってのは、そういうことだよね。

あとはひたすらに、目標に向けてバンドが邁進する。勿論、お約束のトラブルや妨害も起きるが、それらもラストのライヴに向けての布石でしかない。

「果たして子供たちのバンドは無事にライヴをやれるのか?」という映画ではないのだ。「最後にやるライヴを観てね!」という映画なのだ。

興味深かったのは、自分の受け持つクラスをバンドにしようと思った段階で、バンドやコーラスはともかく、照明、警備、衣裳、マネージャ(果てはグルーピまで)などを自前でまかなうところ。

そりゃそうだ。チームだもんね。

あとはひたすらジャック・ブラックの台詞に笑い、生き方に憧れ、音楽を聴いて身体を揺するだけ。

そういうもんだ。素敵。

『スクール・オブ・ロック』("THE SCHOOL OF ROCK" 2003)

監督:リチャード・リンクレイター

脚本:マイク・ホワイト

音楽:クレイグ・ウェドレン

出演:ジャック・ブラックジョーン・キューザック/マイク・ホワイト/サラ・シルヴァーマン/ジョーイ・ゲイドスJr./ミランダ・コスグローヴ/ケヴィン・クラーク/レベッカ・ブラウン/ロバート・ツァイ/マリアム・ハッサン

スクール・オブ・ロック公式サイト