『仮面ライダー響鬼』第六巻

『仮面ライダー響鬼』第六巻 もうそろそろ第七巻が出てしまいそうな雰囲気ですが、第六巻をようやく買ったので……。 収録内容は、以下の通り。 二十一之巻『引き合う魔物』 二十二之巻『化ける繭』 二十三之巻『鍛える夏』 二十四之巻『燃える紅』 いよいよ夏編が始まり、前半響鬼の終焉を予感させて少々切ない第六巻です。 登場する魔化魍は、ウブメ、ヤマアラシ、ナナシ、ドロタボウ。 ここまでDVDで観直してきてつくづく感じるのは、『仮面ライダー響鬼』という作品がいかに練られているか、ということです。 基本的な部分はウルトラマンの怪獣退治に近いのですが、「こういう敵が出てきた、こう対応する」というシークエンスが楽しいわけです。ウルトラマンとの違いは、敵の方が人為的に試行錯誤している、という点かな。 そして、登場する敵が牧歌的だというのも特徴的です。人を捕食するような連中なのに牧歌的に描かれているところが、なんというか民話的というか、神話的というか。魅力があるわけですね。 等身大の主人公である明日夢が突き当たっている悩みと、響鬼たちの対面している状況がシンクロしているのも、改めて観ると素敵だな、と思えました。 この巻から登場する響鬼紅のデザインは、ちょっと「譲歩した」感(何に?)が感じられてしまう(特にバイザーとそうでない部分の境界線が明確になったマスクとか)わけですが、それでも動いているところを見るとかっこいいですね。三人の鬼による太鼓祭も絵的に綺麗な巻です。 映像特典は、栩原楽人森絵梨佳スペシャルインタビュー&ノンスーパーOP・ED。 森絵梨香は栩原楽人を「楽人君」と呼び、栩原楽人は森絵梨香に敬語で話す。作中とは違う二人の関係がちょっと新鮮です。