かまいたちの修復

ネタバレは、なしの方向で。

かまいたちの夜×3』、ようやく新作パート、
「三日月島事件の真相」編に入った。

トリプルに収録されている
「1」の「ペンション“シュプール”」編、
「2」の「監獄島のわらべ唄」編を改めてとおしでやってみたことで、
いかに「2」のテキストがひどかったかが再認識できてしまった。

キャラクタが「1」と違うのも個人的には気に入らないのだが、
台詞運び──こう言われたらこう返す、という部分──が
みな脊髄反射で、表面だけの会話でしかないのだ。
だから、誰にも感情移入できない。
登場人物は台詞を言わされているだけだ、と感じた。
やはり、「2」のメインライタである田中氏は
描写を書くのは得意でも、人物を書くのが苦手らしい。

権利関係なのか東儀秀樹の曲が使えないスタッフロール(淋しい。
「2」で数少ない評価ポイントなのに)を終え、
ようやく「3」のメイン「三日月島事件の真相」に突入。
本文中の「ぞっとしない」という表現で、
「ああ、我孫子テキストだ」とほっとする。
「○○して、○○。なんてことにならなきゃいいけどね」とか
「ぞっとしない」っていうのは我孫子武丸の小説によく出てくる表現だ。

まだ「序章」しかやってないが、
テキスト運び、登場人物の心理描写、ともに「2」とは全然違う。
しかも、いろいろと登場人物たちがしていることを見ると、
これは「館の修復」ではなく、
かまいたちの修復」なんだな……と感じた。

はてさて、滑り出しは悪くないけど、この先どうなりますか。
仕事もしなきゃいけないので、
引き続きのんびりプレイしていきたいと思います。