電車でごう

朝、仕事先に向かう途中の出来事。
渋谷で井の頭線に乗り換える。各駅停車。
席はあっという間に埋まる。
運良く端っこの席に座ることができた。
隣りは女の子。
おっさんが座るよりはずっといい。

目的に付くまでの間、DSをプレイしていると、
やがて、隣りの女の子は居眠りをはじめた。
こっちに寄りかかり、向こうに寄りかかり。
まあ、よくあること。
おっさんが寄りかかってくるよりはずっといい。
やがて、その子は、僕の方に寄りかかり「安定」した。
僕の肩に完全の頭を乗せて眠っているようだ。

ここまでなら、ごく普通の日常における
ちょっとしたドキドキの出来事、なのかもしれない。

でも、
下北沢、明大前と駅を過ぎるたびに人が減っていき、
やがてその椅子は僕と彼女だけになってしまった。
端から見れば、ただの寄り添いあう二人である。

もうすぐ目的の駅。
しかし、彼女の目的の駅はまだ先のようだ。
黙々とDSをしながら、どうやって席を立とうかと逡巡する。

まあ、極力スムーズに、すっと立ったんですけどね。

……まあ、特に話的には何の面白みもない話。
ただ、ひとつだけ問題だったのは、
その逡巡している様子を某声優さんに見られた、ということなのです。

恥ずかしいぞ。