episode 4「重力の井戸の底で」
『機動戦士ガンダムUC』episode 4「重力の井戸の底で」がついに公開されましたね。
ep1「ユニコーンの日」、ep2「赤い彗星」は、劇場で鑑賞することができたのに、震災のせいでep3「ラプラスの亡霊」を観に行くことができず、後日、BDで観る羽目になったのは記憶に新しいところですが、今回は無事、公開初日に六本木ヒルズでレイトショーを鑑賞することができました。
同行者はヨモダ。
相方も観に行きたいようでしたが、体調を考えて断念。
劇場で先行販売ブルーレイがあるので、観に行けない相方のためにそれを購入してこようとも思ったのですが、TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、初日にもかかわらず残念ながら売り切れ。
でも、まあそうですよね。シネコンの売店は誰でも出入り可能ですから。
しょうがないので、心の中で相方に謝りつつ、ブルーレイは後日、買うことに。
まずは『紙兎ロペ』(意外と好きなんです)に続いて、親切にも、CHEMISTRYの「merry-go-round」にのって前回までのあらすじが流れます。
その時点でep3を思い出して、泣きそうになってる僕がいます。
っていうかCHEMISTRYの曲がep3のラストに妙に合ってるんですよね。反則です。ep3、やっぱり劇場で観たかったなぁ。
そして、待ちに待ったep4の始まり。
事前にバンダイチャンネルで、ダカールの陽動戦において、連邦軍のジムII、ネモ、ジムIIIが、ジオン残党のジュアッグ、カプールといった超マニアックなモビルスーツと格闘している(しかもジムIIIはビームジャベリンを使う)などといった30代・40代の「お子さん」たちの心をくすぐる冒頭6分間の映像が先行公開されていたのですが、本編のメイン戦闘であるトリントン基地の攻防戦は、その比ではありませんでした。
各地に潜伏していたジオンの残党たちが隠していたモビルスーツを出して一斉に蜂起するわけですが、正直、その映像だけでも劇場で観る価値はあります。
マウンテン・サイクルもびっくりの目覚める巨神たち。ジオンの人たちは物持ちが良いな〜。
ザク・マリナー、ズゴック、ゾゴック、デザート・ザク、ザク・キャノン、デザート・ゲルググ、ドワッジ、ドム・トローペン、マラサイ、ガルスK、イフリート・シュナイド……イフリートって映像作品初登場じゃないですかね?
そして類稀な活躍を見せたのが、『模型戦士ガンプラビルダーズ』でも日本平のロープウェイのりばの前で戦っていたことが記憶に新しいザクI・スナイパータイプ。旧ザクがここまで活躍したことはかつてなかった気がします。
それを迎え撃つ、コロニーの落ちた都市オーストラリアのトリントン基地に配備された旧式のモビルスーツたち。
ジムII、ジムII・セミストライカー、アクア・ジム、ガンキャノン・ディテクター、ネモ、ジムIII、そしてバイアラン・カスタムですよ。ここまでバイアランが活躍したのって、初めてですよね。劇場版Ζのアッシマー以上に感動しました。
まだ観てない人は是非、観てください。
っていうか、トリントン基地にはハイザックは配備されてなかったんですかね。
まあ、ザクと見た目で間違いやすいから、ジオンはジオン系、連邦は連邦系で統一したんだと思いますが、(マラサイも鹵獲されたものがジオン側にいましたから)できれば、ザク対ハイザックという絵も見たかったです。
ともかく、ラー・カイラムのジェスタ部隊が「戦争博物館か」と評しただけあるその戦闘シーンは、それだけで、大きいお友達たちをスクリーンに釘付けにするクオリティを持っていました。
これなんですよね。オール主役機の『ガンダムVS.ガンダムNEXT PLUS』にない雰囲気は……。「NEXT PLUS」に感じたコレジャナイ感は、正しかったわけです。
普段、ジオン系のプラモデルに興味を示さない僕でも、ザクI・スナイパータイプが欲しくなっちゃってるんですもの。
あ、いや、「NEXT PLUS」自体は楽しんでますけどね。
そして、メタス系列ながらガンキャノンの名を受け継ぐZ-MSVのガンキャノン・ディテクターは、是非、HG化してほしいものです。
ドラマ部分も良かったです。
今回はセリフのやりとりだけでドラマを進めるシーンが多くて、そういう意味では前作までと比べるとテンポが悪かったのですが、それでも楽しめました。
エピソードごとに連邦とジオンに交互に厄介になってるバナージくんですが、ガランシェール隊との交流はいいですね。
ジンネマンさんは、ランバ・ラルさん以上のいかす親爺でした。
あと最初は単なる胡散臭いおっさんだと思ってたアナハイムのアルベルトさんは、なんか情に深い感じをちらほら見せてますよね。
声優ネタでは、ガンプラビルダーズでテディベア風アッガイ「ベアッガイ」に乗っていたリナの役を演じた伊勢茉莉也さんが、今回は「シャンブロ」という巨大なモビルアーマーに乗るロニというジオン残党の少女役でした。両極端すぎるw
それと、パンフにも載ってたのですが、ミネバ・ザビと会話する店の爺さんが森功至さん。見方によっては、亡き叔父のガルマがミネバを導いているようにも思えます。
そして、誰もが気になってる鈴置さん亡き後ブライト・ノア役を受け継いだ成田剣さんは──驚くほど違和感がなかったです。鈴置さんより声が若干低い感じですが、齢を重ねたブライトって感じで違和感なさすぎで、逆に怖い。
同行したヨモダも満足だった様子(ズゴック好きの彼的にはもうちょいズゴックに頑張ってほしかったみたいではありましたが)。いやはや、いいですね、UC。スクリーンで観る価値あります。
初期の感想を書いて以後も、相変わらず『機動戦士ガンダムAGE』が毎話、毎話「WHY」や「HOW」をガン無視したドラマ作りをしてて、全然しっくりきていないのですが、『ガンダムUC』ep4が面白かったので、長い目で見守る広い心がインストールされました。とりあえず、あっちは第二世代以後に期待します。
episode 5「黒いユニコーン」は来年5月だとか。半年後かぁ……。まだまだ先ですね。
その前にやらなきゃいけないこと(○.○.IIIとかね)が山のようにあるので、頑張ります。
『機動戦士ガンダムUC』episode 4「重力の井戸の底で」
原作:矢立肇/富野由悠季
ストーリィ:福井晴敏
オリジナルキャラクタデザイン:安彦良和
アニメーションキャラクタデザイン:高橋久美子
モビルスーツ原案:大河原邦男
メカニカルデザイン:カトキハジメ/石垣純哉/佐山義則/玄馬宣彦
脚本:むとうやすゆき
出演:内山昂輝/藤村歩/池田秀一/浪川大輔/甲斐田裕子/成田剣/永井一郎/伊勢茉莉也/石塚運昇/手塚秀彰/小山力也/高木渉/塩田朋子/小川真司/中村悠一/勝杏里/青山穣/小松史法/菅生隆之/東地宏樹/シンシア・チェストン/岩崎正寛/会一太郎/北村謙次/白熊寛嗣/小林美奈/中田隼人/広田みのる/倉富亮/遠藤大智/潘めぐみ/森功至
監督:古橋一浩
企画・製作:サンライズ
⇒機動戦士ガンダムUC公式サイト