ジェルスといえばおむすび

黒河奈美さんの所属している劇団すごろくの公演(若手公演なのかな?)を観るために、ジェルスへ行ってきました。
久々のジェルスホール。僕らが前に使ったのって99年11月だから……折り込みに行ったのを除けば、かなり久しぶりってことになります。
公演は……、まあ、こんなものでしょうか? 多くを期待したらダメかな?
黒河さんは素敵でした。

内容は時代劇。「心中もの」の類型話をベースに、その事件が元で起きる幽霊騒ぎ(押し込み辻斬りとでもいえばいいのかな?)を、岡引(同心じゃなくて岡引)の仲間(?)の退魔師的な能力(?)を持つ登場人物たちが追っていく(でも、別に解決するわけじゃない)という流れでした。
近世を舞台にしているのに、心中ものなのに、脚本と演出に艶さがないのがネックでした。
舞台自体はシンプルな構成なので、見ている方としてはいくらでも脳内補完できるのですが、脚本がもう少しがんばってくれないと雰囲気が出ない。脚本は、薄くて突飛という印象を受けました。
個人的に舞台の近世ものは、TVの時代劇とは違い、色っぽさ・艶っぽさが出せないとダメだと思っているので、あまりのめり込めませんでしたね。
後輩どもがやった公演なら、これでも及第点を出してしまうところですが……、やっぱり時代ものは難しいなぁと再確認。なかなか時代ものをやろうって気にならない所以です。
あ、衣装はかなり豪華でした。

捜査とアクションが中心となる現代パートと、心中ものっぽい過去パートのふたつの物語が同時に展開するわけですが、役者さんは全体的に見ると、過去パートの方が良かったです。

あとは……一度、役者さんがパワーマイムっぽいことをやってたのが気になったかな。
キレがなくて、いまいち面白味に欠けるなぁと思ったけど、結構、ウケてましたね。

あと客入れ、客出しのときに平気でお客さんを舞台上にあげてることに、カルチャーショックを受けてしまいました。
そんなところでしょうか。