表記

ちょっとはライタらしい話でもしましょうか。

ものを書くにあたって、気を使うことに「表記の統一」というものがあります。

この単語は漢字にするか、それとも開くか。送り仮名はどうするか。

仕事でも、ここのように個人的なことを書く場でも、結構、気を使います。

というか書き続けていれば自然とポリシィのようなものができあがってきます。

「〜と言う事」とは書かずに「〜ということ」と書く。

「出来る」は「できる」、「事」は「こと」。でも、「出来事」だけは「出来事」と書く、とかね。

あえてその場所だけは、いつもと違う書き方をする、なんて場合もあるでしょう。

WEBに書く場合は、全角と半角の匙加減というのもあります。

僕の場合、アルファベットとアラビア数字は半角、括弧記号などは全角で表記するようにしています。前後の関係があるので、必ずしもそうなっているとは限りませんが。

これは人によって匙加減が違うので、仕事でメインライタになり、他のライタさんたちの書いたものをフィッティングしなければならなくなったときには、かなり骨を折る作業になることもあります。

また、仕事でやるときと、個人で文章を書くときでは、基準が若干違ったりします。

そんなことの中で、困っていることのひとつにカタカナ表記の統一があります。

まあ、これはいろいろなケースがあるので、その全部を書いていたらキリがないですが、特に困っていることといえば「最後の長音符号(ー)をどうするか?」です。

「コンピューター」ではなく「コンピュータ」と書く、みたいなね。

「ミステリー」ではなく、「ミステリ」とか。

この辺は本当に人によると思うのですが、一応、自分なりの基準はもうけています。

「er」で終わるものは長音符号をつけない。

・「ly」や「cy」で終わるものは長音符号ではなく「リィ」「シィ」で代替する。

これで殆どのケースは解決します。ですから、珈琲は「コーヒー」、海は「シー」で良いわけです。

しかし、このふたつを完全に適用してしまうと、いろいろな齟齬が出てしまいます。

「パワー」は「パワ」と書いたら意味がわからないし、「シアター」を「シアタ」と書くのってどうなんだろう? ……などなど。

そこで個別の例外ってやつも自分の中にもうけています。

そもそも外来語とはいえ、すでに日本語化しているものなんだから英語表記を基準にしてしまっては、齟齬が出るのはあたりまえですよねぇ。

あと、表記ルールを徹底したときに処遇に困るのは固有名詞でしょうか。

一応、固有名詞は変に書き換えないようにしています。商標などの場合は特に。

ですから、「ファミリーコンピューター」を「ファミリィコンピュータ」と書くことはないわけです。

でもね、固有名詞と一般名詞が混ざった文章になると、あまり綺麗じゃないんですよね。そこがネック。

「深く考えすぎじゃないか」と思う方もいるかも知れませんが、あくまで「自分の中でどう線引きするか」という取り決めなので、文章で説明するとややこしいですけど実は大したことないです。

脳をディップスイッチで切り替える程度のことだと認識してください。

もし、表記が統一されていない単語を見かけたら、「ああ、たけうちのヤツ、迷ってる迷ってる」と笑ってやってくださいね。