パラダイス・ロストDC

仕事も睡眠も楽しいです。
薄っぺら人生。

さて。

先日、劇場版『仮面ライダー555 パラダイス・ロスト ディレクターズカット版』のDVDを購入しました。
ちょっと前に自分の中でエンタテインメント邦画ブームがあって、『ジュブナイル』とか『BR2』とかそういうものを中心に観てたんですけど、その一貫で渋いポップに惹かれて『パラダイス・ロスト』をレンタルした際、心奪われたのです。

世界観やストーリィだけでなく、アクションや無茶なエキストラ撮影にも惹かれました。
また、『仮面ライダー555』自体に触れるのもこれが初だったわけで、ビジュアル的にもかなり感心しました。
あと、第三舞台大高洋夫がうっかり出てたり、新感線の竹田団吾が衣裳を担当してたり、とかそういうところでヤられたってのもあるかも。

通常版を買おうかなとも思ったんですけど、ディレクターズカット版(以下、DC版)がすぐに出るらしい、と聞いたので発売を待ちかねていたわけです。

このDC版、子供向け映画で他の作品と併映する兼ね合いもあって80分の作品になっていたところを、10分ほどの追加シーンで補っています。
この追加シーンが一番のウリなんでしょうけど、僕的にはコメンタリとメイキングが一番嬉しかったですね。

予算も期間も限られているキャラクタもののTV映画、という括りの中で、どれだけそれを感じさせないか──というレベルに留まらず、それより上の土俵で通用するモノを作ろうとする姿勢には好感がもてますし、結果、面白いものができあがっているのですから、言うことはありません。

TVシリーズが抱えているテーマを昇華し再構築した、って時点で評価できるんですけど、一番評価したいのは、シームレスなアクションです。全編余すところなくアクションシーンが入っているのにダレない、っていうのが素敵。
一日の長っていうか、集大成っていうか、「え、こんなに面白いの?」っていうか。

もともとこういった企画ものはTVシリーズに寄りかかったサブセットになってしまいがちですから、そこから脱却しようという足掻きには「無理すんな〜」と思いつつも、応援するしかないわけです。

こんなの観てしまったら「もっと期間と予算をガッツリかければ、日本のヒーロー映画も結構いけんじゃん?」と思ってしまいますよね。

で、『CASSHERN』を観にいってガッカリして帰ってくる、と。