東京おしゃれ探偵シマヅヤマゴウGO! 第3話「覆水盆に返らず」
いや〜。終わった。
最初に思うのがそれだ。今は終わった感が強い。
去年の夏、第2話「トロイの木馬」のSP上映を終え、第1話のロードショウの最終日だった日が、この作品の顔合わせだったから……確か、8/7だ。
9月下旬には公演『Sky〜名前のない夜と朝の夢〜』の稽古も始まり、撮影と公演準備がほぼ同時進行の二足草鞋状態だったから(もちろん本業の仕事もしてましたよ)、休まる暇がなかった。
うえだ氏が、第3話のチラシやチケットを12/20に出演者に配ろうとか言い出した時は卒倒するかと思った(公演の小屋入りが12/21で、仕事の脚本の締め切りも同日だった)もんなぁ……。
ともあれ、そんな第3話。
第1〜2話を担当したうえだかつひこ監督から、Sky TheaterのOP映像を撮影している中原充監督にバトンタッチしての第3話。
中原君は長編の映像を監督するのは初めてなので、事実上のデビュー作ということになる。まさに満を持してのデビュー。Sky Theater的な視点から云えば、彼のデビューのために地盤を固めていた、と言っても過言ではない。そんな位置付けの作品。
ストーリィ的には、第1話で作品世界や主人公たちの設定の説明を済ませ、第2話ではヒロインとなる怪盗パピコの正体が(観客に)判明し、いよいよ全体的なストーリィも本題に近づいてくる……といった中で、「怪盗とは何か」にスポットを当てて2人の怪盗の邂逅と別離を描いた作品。
どこか『あしたのジョー』の段平と丈を思わせる2人の怪盗(名前は『キン肉マン』だったけど……)を軸に、物語は展開。師匠怪盗ピンポンを乗り越え、切り捨て、先に進んでいく怪盗ダッシュが涙を誘う。
一方で、島津山ゴウの兄であり、今後のストーリィを握っていくであろう島津山ソウやその仲間たちのエピソードも語られており、先が気になる展開となっている。
第3話内でのカタルシスをつきつめた演出をしていないので、ともすると「つなぎ」的位置付けの作品といわてしまいそうだが、この作品自体がテーマ的にも過去と未来をつなぐ(若しくは断ち切る)作品であるから、そう誤解されてしまっても問題ないのかもしれない。
監督が変わったことによる微妙な世界感の見せ方の違いも愉快だ。
サムシングは中原演出のもとでは可愛い系のキャラクタになっていた、というのが微笑ましかった。
うえだ監督のアクションシーンは任侠ものっぽいが、中原監督のアクションはヒーローものっぽい、などいろいろな違いも楽しめる。今後、第4話を中原君が担当し、第5〜6話はうえだ氏が担当することになる。
このラリィが何をもたらすのか、いろいろと興味深い。
制作や撮影に参加し、エキストラ出演もしている作品なので客観的な評価は極めてしづらい。
難を言えといわれればいくらでも言えるのだが、技術的・機材的な話は、ここで触れても意味がないので割愛する。
強いて言うなら、シーンが繋がっていく上で、いくらか分かりづらい部分があったのが気になった。
あとは個人的な感覚として、SEをもうちょっとシャープにしてほしい気がした。
そのくらいかな?
80分あまりの映像素材を50分に編集した中原監督の苦労は推して知るべし、ではあるが、パイロット版で見せてもらったノーカットの導入部は小気味良かったと今でも思っている。
いつか日の目を見ることがあるのだろうか?
Sky CINEMA『東京おしゃれ探偵シマヅヤマゴウGO!』
第3話「覆水盆に返らず」
監督:中原充
脚本:四方田直樹
音声:海野朋子
音楽:pictogram color
出演:村上航(猫のホテル)/牧野耕治/小松慎吾/堀口大介/世古はるか/憩居かなみ/山城秀之/田中伸一/宮内怜(Sky Theater PROJECT)/丸山哲司 /本多英一郎(DearMyFriend)/石川秀樹(フルスイング)/桑名しのぶ(豪勢堂GLove)/木下都生/大塚梨絵/内田彰子(演劇サムライナンバーナイン)/小椋美晴(演劇サムライナンバーナイン)/加治屋馨子(E/P Laz)/林田真(Sky Theater PROJECT)/一O(E/P Laz)/太田和秀/上田晴美(劇団俳協)/島崎義久
制作:林田真/たけうちこうた
上映館:下北沢トリウッド
⇒Sky CINEMA公式サイト
参照
福は内(Am I confusing you?)
下北沢へ(フルメタル日記)
東京帰り(CRIMSON ROOM)
2ヶ月ぶりの下北沢(kennさんdiary)
『東京おしゃれ探偵 シマヅヤマゴウGO!』 第3話「覆水盆に返らず」(にこみブログ)
『東京おしゃれ探偵シマヅヤマゴウGO!』第3話「覆水盆に返らず」(ぱーさんの徒然日記)
インディーズ映画ですが(ミハルのぷるるんパラダイス!)
大本教開教。(亭主の日乗)
映画、観ましたヨ☆(りえぷー日記☆)
下北トリロジー(PHOTOSHIP)