PHS to FOMA

昨日、2005年9月12日を以って、ドコモのPHSを解約し、FOMAへと契約変更した。

NTTパーソナルPHSの契約をしたのが1996年5月(同年7月、紛失のため再契約)なので、10年目にしての解約ということとなった。

ドコモのPHSは本年4月30日をもって新規契約を打ち切り、以後、縮小方向へ進んでいたのだが、ウィルコムなどへのPHSのナンバポータビリティが実現しない限り(まあ、総務省が動かない限りは絶望的なんだけど)は、停波(周囲の予想では2年後)まで使用し続けようと思っていたのだが、愛機633Sが故障したことにより、事情が変わってしまった。

代替機を購入しようと思い、ドコモショップに問い合わせたのだが642Sが取り寄せで3万5千円になる、と言われてしまったのだ。

実際、携帯電話の類は、その搭載されている機能を見ればわかるとおり高価なものだ。

店頭での価格が、その価格よりはるかに安く表示されているのは、端末よりも契約や回線使用料の方が重要だから、なのだ。

だから、新規契約を打ち切っているインフラの端末が割引を受けられないのは当然といえば当然。

しかし、数年前の機種をその値段で供給する、というのはあまりに冷遇すぎる。

ブラウジングや一般ISP接続、PPP、SMTP接続が設定可能とはいえ、液晶は120*160だし、カメラもなければアプリケーションを起動できるわけでもない機種を今、3万5千円で売られても……。

それに対して、PHSからFOMAへの契約変更に対する優遇は目を見張るものがある。

知り合いから譲り受けた端末(642S)を持ち込んで、そちらへ一時的に電話番号を移したのだが、その端末も中古だし、今後のこともある。

加えて、PHSFOMAへの変更優遇期間が9月30日までなので、多少の逡巡はあったものの、ウィルコムとの新規契約など、いくらかクッションをもうけることによって、FOMAへの契約変更を済ませたという次第だ。

時を同じくして今まで殆ど来なかった迷惑メールがPHSのアドレスに一日に何通も何通も届くようになってしまい、「どうせメールアドレス変えるなら」と思ってしまったことも原因かも(ドコモの陰謀か?)。

「変更特典」という名の優遇措置は以下のとおり。

PHS利用時の継続期間がそのまま継続される。

……これは当然に見えるかもしれないが、movaFOMAは機種変更、PHSFOMAは契約変更という扱いなので、解約⇒新規契約というプロセスを踏まなければならなくなるから、かなりの優遇といえる。

・契約事務手数料3,000円が無料に。

……このくらいは当然だろう。

・端末購入代金が割引になる。

……FOMAの端末料金が最大で二万円の割引となる。これは非常に大きい。

PHS利用額に応じてドコモポイントがプレゼントされる。

……PHSNTTパーソナルから業務譲渡された「継子」のためか、ドコモポイント対象外だった。どのくらい進呈されるものなのかは、未確認。

この特典を見ると、ドコモがいかにPHSというインフラを捨てたいのか、W-CDMAを推奨したいのかがよくわかる。

ともあれ、二万円割引クーポンのおかげでSH901iSを安く手に入れることができた(SH701iなら無料になってた)。SHARP信者なので、これはまあ嬉しいことだ。

ひょっとしたら10月以降には、別の特典が出てくるかもしれないが、愛すべき633Sが故障しまったことと、ドコモPHSからウィルコムへの業務譲渡や番号移行などの実現は難しいことなどを考えて、FOMAにした次第。

嫌悪していたのは2G(というかPDC)であって、3Gは普及を待っていずれは契約しようと思ってはいたのだが、長年使用してきた電話番号とメールアドレスをなるべく捨てない方向で考えたかった……。

それだけは、悔やまれる。

困ったのは電話帳だ。

昔からドコモのPHSは、端末から端末へ無線で電話帳を移行することができた。

ドコモショップではmovaFOMAの電話帳以降はできるが、PHSmovaFOMAへは仕様上できない。

そこでちょっと考え、弟が昔使用していたSuper Doccimoを借りることにした。

642SからPHS無線でSH821iへ電話帳を送り、ドコモショップでSH821iからSH901iSへ移行した、というわけ。

ちなみに、PHSは好きなので、FOMA契約に先駆けてウィルコムと契約。

巷では「京ぽん」などと呼ばれているAH-K3001Vを購入し、定額プランに入った。

定額接続もオペラによるフルブラウジングも快適だ。ウィルコム同志は通話無料だしね。

しかし……ふと思う。

AH-K3001VはUSB対応(ケーブル同梱)でPCと接続できる(便利です)が、633SはBluetooh対応だった。611SはCFスロットに直接挿入することができた。

633Sや611Sといった通信にも適した音声端末(あるいはその後継機種)と@FreeDの定額サービスを連携させたサービスがあったらどんなにか良かったか。

SH901iSは最新機種だけあって端末性能は物凄い。

でも家庭回線の子機として使うことはできないし、トランシーバになることもない。

ドコモの現状でのPHS新規契約廃止(と将来における停波)は間違いだとはいわないが、この素敵なシステムを捨てなきゃならなくなるなんて、過去においてどこかで間違えたのだ。

それがどこだったのか……もうちょっとしたら考えてみてもいいんじゃね?

追記:そんなわけで電話番号とメールアドレスが変わりました。FOMAとエアエッジの番号があります。

交流がある方々で連絡のつく方々にはお知らせしたつもりですが、漏れがあるかも知れません。

もし、連絡がいってない方がいましたら、連絡ください。