魍魎の匣

本日は、丸の内TOEIにて、原田眞人監督作品
魍魎の匣』を観てまいりました。

実相寺監督の『姑獲鳥の夏』は原作のストーリィラインを
なぞりながらも、見る人を不安にさせる演出で独自色を出していたのですが、
今回は、作品を「映画」として完成させるための最適化を徹底的に
行なったような作品でした。
レギュラの俳優はほぼ同じなのですが、監督が代わるとこうも変わるかって
感じです。

魍魎の匣』を語る上で最も重要な要素はどれ?
と聞かれたら、人によって回答はかなり変わってくると思うのですが、
僕ならやっぱり「柚木加菜子と楠本頼子の関係と関口の小説」をあげます。
次いで「美馬坂研究所の無茶っぷり(笑)」かなぁ?

小説を映画化する際に大事なのは「どこを捨ててどこを活かすか」という
取捨選択だと思うのですが、前述したような感じの僕なので、
今回の映画化で「加菜子と頼子の関係」というファクタを完全にオミットして
構成してきたことに驚きました。
なるほど、そうくるか……。

そんなわけで原田監督解釈で再構成された『魍魎の匣』はどうだったのか?
……というと、正直、楽しめました。
あと美坂研究所の支離滅裂っぷりはかなり再現されてたと個人的には思います。

こうなったらハリポタのように次々と映画化してってほしいですね。
あの配役の是非はともかく、なるべく同じ配役で。
狂骨の夢』を映画化するなら、監督は誰がいいかな?
あと関口の俳優だけは毎回違うっていうのもありだなぁ。

2年に一回、映画にしても、すぐに追いつきますしね。