団地

知らない人だけど、知っている名前……というのはある。
多くは有名人だったりするけど、そうばかりでもない。

よく見かけるけど、知らない人物……。
芝居のアンケートに多い。
ああ、この人の名前、前にも見たな……。
誰か、出演者の知り合いなのかもしれないし、そうでないかもしれない。
単純にたまたま飛び込みで観にきて、公演を気に入ってくれて、常連になってくれたのかもしれない。

そんな名前の数々が時折、現実世界に(っていうか自分の生活圏内に)飛び出してくることもある。
アンケートで印象的だった名前「ノゾエ征爾」さんが、はえぎわって劇団の人だと知ったのはつい最近。

この間も、とある芝居を観ているときに見かけた折り込みチラシにふと見覚えのある名前を発見。
役者じゃなくて、制作の項に名前。
知り合いの名前じゃない。
アンケートで毎回見かける名前だ……。

聞いてみたら誰の知り合いというわけではないけど、「お茶漬けのココロエ」を観にきてくれて、以来、ミヤウチが案内状を出している人だということがわかった。
へぇ、お芝居やってる人だったのか……。

そんなことがキッカケで、ミヤウチレイと一緒にその芝居を観に行くことにした。
……というわけで、また夜だけの日記で申し訳ない。

劇団名はユニークポイント、お芝居のタイトルは『トリガー』。
劇場は、OFF・OFFシアター。うーん、OFF・OFFは好きだなぁ。雰囲気が。
また使いたい。
内容は、とある団地の一室──母親がボケてしまったために、教職を退いて実家に戻ってきた男が、最終的には母親を殺してしまうまでのちょっとした日常。
だからトリガーか。
悪くはないけど、脚本はストレートすぎかも、と感じた。
あと、登場人物の演技がちょっと攻撃的すぎるかも、とも思った。
漠然と感じたのはそのくらい。

映画『どこまでもいこう』でもそう感じたのですが、団地というのは僕にとってはファンタシィです。
恐怖の対象かもしれません。
スティングバイトをしたことがあるんですけど、団地には住めないなぁ……と感じました。今も同様に感じて生きてます。
あそこってスペースコロニィのようではないですか?

観劇後は、ミヤウチのおのろけ話(だよね?)をずーっと聞く。聞きまくる。