フルメタル中学『謝肉祭(カルナバル)』
不可思議エンターテインメント集団フルメタル中学のイベント「フルメタル中学文化祭」に行ってきました。
要はシネマボカンという映像用レンタルスペースで堀口大介の主演する自主映画『謝肉祭(カルナバル)』を上映するための集まりなのですが、上映会と言わず文化祭というところに何らかの団体的意義があるだろうということで深くは追求しません。
ピン芸人リサイタル、某大学のスペインギタークラブによるフラメンコギターの生演奏と続けてきて、ある程度客が暖まってきたところですかさず10分もひと休憩入れる。客を醒まし、冷静な気分で映画を鑑賞してほしいという配慮でしょう。
映画も不可解系でした。決して不可解だったわけではないですけど。
自主映画っぽいといえば、まあ、それまでですが、自主映画風の自主映画とまとめてしまっては勿体無い気がしますので、思ったことをつらつらと書いてみます。
極度の発汗症が原因で想い人に振られてしまった青田は、とある契機で『岡道』という格闘技の私塾に入門することになる。
不良、黒人といった先輩弟子に囲まれながら青田の新しい人生がスタートする。
ある日、岡塾の面々は、レスリングの悪魔OZAKIという男と出会うが……。
えー、ストーリィ仕立てであらすじを書いてみましたが、別にそんな話ではないです。筋のある部分を組み合わせるとだいたいこんな流れというだけで、そこを見せる映画ではないのです。
じゃあ、どこを見せるのよ、って話になるとそれはちょっと難しいですね。でも、どうしようもないこともあるよね。
青田が入門することになるまでの経緯は結構、絵的にもタイトだったし詩的でおもしろかったです。
わけがわからないなら、わけがわからないなりのプレゼンをしてくれれば、観ている方は勝手に充分楽しみますので。
でも、中盤はダルかったです。
出た瞬間にイキナリ落としてからダラダラ引っ張るのではなく、気をひきつけてからじわじわ引っ張って落として欲しかった。そんな感じ。
抽象的すぎますか?
でも、感想とは得てして抽象的なものなのです。
もう少しいろいろ受信できれば良かったのですが、寝違えてたので、僕自身、アンテナの感度も少し低かったように思います。
いち(劇団仲間・5歳児)は、かつてないほどビンビンに受信していたようですので。
また何か企てる時は是非とも知らせて欲しいと思うのでした。
『謝肉祭(カルナバル)』
監督・脚本:長濱亮祐
撮影:アキヤマトシユキ
出演:堀口大介/喜多正俊/春日和幸/佐藤誠幸/大村淳子/ヘンリー・スミス/ホリケン。(特別出演)
制作:明美列車
劇場:シネマボカン
2005/1/22