止むに止まれず!

割と今日は出かける気満々だったのですが、
予定は飛びました。
トックの公演でも行ってやろうかな?

ちなみに昨日はやまと君の出演する3LDKの芝居を観に、
劇場MOMOに行ってまいりました。
先日、ポケットには行ったのですがMOMOに入るのは久々かも。
劇場に入ると俳協の晴美がいたので、開演まで近況などを
話す。

芝居は広島のお好み焼き屋さんの居間を舞台にしたコメディ。
内容は、
状況し永年留守にしていた兄が性転換して帰ってきた。
そのことを発端に発生した誤解がさらに誤解を生む……という
シチュエーションだけを聞いたら結構、面白そうな芝居。
建て込みもしっかりしてて好感。

ただ、芝居は素直には笑えなかったなぁ。
以下、ネタバレあり。















一応、シチュエーションコメディ的論法に則って、
展開を転がしているんだけど、演技が……というか演出が
全体的に感傷的。なんでこんなにメロドラマなの? みたいな感じで
役者の感情が辛い方へ辛い方へ流れてしまって、素直に笑えなかった。
兄が性転換して帰ってきた不幸な家族の物語……みたいな。
特に下手な役者さんもおらず、各々がキッチリと演じているだけに、
なおさら辛かったっす。

コメディっぽい演出をしないと、この手の誤解ものは
ただのコミュニケーション破綻のストレスの溜まる芝居になってしまうので、
注意が必要だな〜と思った次第。
でも、演出がかなりメロなのに、
脚本ではたまにコメディ的な感情の切り替えを行なうので、
性転換した兄の「元彼女」の気持ちの切り替えがわからなかった。
お前、つらいだろ?
なんで、最後だけそんなに切り替わってんの?
無理してるんじゃないの?
……的な。

しかも、主役であるところの兄の人間的にダメな部分ばかりが強調されてて
魅力的に感じられないので、
兄を女性だと思い込んでいた婚約者の真面目な男性が、
ただのかわいそうな人に見えるし、
兄はその男の人を愛してないようにしか見えないし、
そもそも彼が兄にそこまで惚れ込んでることに説得力が出てない。
……ということで、
すべてを知って尚、頭ごなしに反対するのではなく
真摯な態度で交際に反対するガンコ親父の意見の方に感情移入してしまった……。
いろんな意味で残念だったな〜。

プロットは悪くないと思うんだけど、この脚本を第一稿にして、
もっと練れば面白いものになるんじゃないかな〜?
コメディリリーフ的な存在を投入して、
あとテーマ的に性別に関してまったく気にしないキャラクタを一人置くとか。

役者さんたちも概ね好感。姉役、妹役、父親役の人はいい感じ。
やまとはマッシュルームカットになってて笑えた。
カツラかと思いきや地毛。

いろいろと惜しいお芝居でした。