それでもなくした分だけ手に入れた物もあるからまだましで

某県某所の田舎バス、朝日バスがいよいよPASMOに対応するのだという。
今までバスカードにしか対応していなかったのだ。
バスカード自体は別に悪いものではない。
最近のプリペイドカードにしては珍しく、値段以上の度数がつくのが
素敵なカードだ。

ただ、

僕は都内ではバスに乗らない。
バスに乗るのは、本当に某県某所に行く時だけだ。
だから、バスカードを帰る場所がバスの中しかない。
いや、以前は駅のKIOSKでも売っていたのだが、
PASMOが始まったとたん、取り扱いをやめてしまった。
まだ朝日バスPASMOに対応してなかったというのに。

しかも、バスで買えるのは
バスが到着してから出発するまでの短時間。
しかも5000円のバスカードを買おうとして、
一万円札を出しても
「お釣りがないから」と拒否されたこともある。
それでカッとなってバスカードを一万円で一気に二枚買ったこともあった。

バス停の近くに小銭をつくれるような店も少なく、
やたらと不自由なバス事情だったので、
早くPASMOに対応して欲しかった。

ようやくPASMOが導入されることになり、
バスには設備が搭載され、あとは導入を待つばかり。
だから、今まで5000円のバスカードを買っていたのを、
1000円のものに切り替えた。

その1000円のバスカードが昨日、切れた。
いや、昨日の段階で10円分しかのこってなかったのだ。
だから、昨日と今日を乗り切れば、バスカードとはおさらば、

……のはずだった。

今日、終バスの一個手前の21:39のバスに搭乗して気付く。
財布の中に一万円札が二枚。
小銭は数十円。
バスのためのお金がない。
駅まで170円。
どうせバスの両替機は千円札にしか対応してないだろうし……。

とりあえず、駅についてから
他の客が降りるのを待って運転手さんに問う。
「あの、一万円札しかないんですけど、両替えできますか?」

できないだろうというのは予想ついてた。
そんな親切な交通機関じゃない。
駅前にバス用の両替機があるわけでもない。

運転手さんは、「今度でいいですよ」。

朗らかに言ってくれれば、そのまま降りたのかもしれない。
やれやれとばかりにため息混じりに言ったので(いや、実際の彼の心情はわからないけどね)、
むむ、これは払わずに降りるわけにはいかないと思い、
「じゃあ、これで5000円のバスカードください」と言った。
釣りがないと言われたらまた二枚買ってやるつもりで。
そしたら五千円札はあったようで、
快く応じてくれた。

で、その5000円バスカードから代金を差し引いて降りました。

……というわけで、
今月中旬からPASMO導入だというのに、
もうしばらくバスカードを使うことになりましたとさ。