12年か

先日、義妹が出産をした。

そんなこともあって、来週、ちょっと九州に行ってこようと思っている。

というわけで、兼ねてから考えていたことを行動に移してみた。

といっても電話をしただけだ。

12年前に事故で亡くなった後輩のご実家に、電話をしただけ。

後輩の実家が九州にあるのだ。そして、お墓も。

今回の九州行きで、墓参りをする暇がとれるかわからない。

個人で旅行に行くのではないのだ。

自由行動なんてできない可能性は高い。

でも電話をした。

故人のお母さんが出た。

胡散臭がられるかと思ったが、それは杞憂だった。

でも、12年である。

その間、あいつのことを忘れたことがない。

人間の記憶力って、意外と鮮明なのだ。

やがて思い出さなくなるっていう言葉が、リアリティを持たない。

不思議なものだ。

でも、これからもあちらに行く機会は多いだろう。

ともすれば、15年来の仲間たちも同行を求めてくるかも知れない。

12年前、ヤツが亡くなったとき、そのことを当時付き合っていた、とても好きだった女性にどう伝えようか、迷った。

今年の春、友人が亡くなったことを、今の相方に話さなければならない時もすごく迷った。

いつも僕らは迷いながら、言葉を伝えている。

結局、その辺は10年以上経った今でも、何ひとつ変わっちゃいないんだなぁ。