将軍と21のコアメダル
遅ればせながら劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』を観に行ってきました。
キッズ向けの作品は時期が遅れると、上映時間が昼間だけになってしまうんで、早く観に行こうと思っていたのですが、他の映画やスケジュールとの兼ね合いでこんな時期になっちゃったんですよね。
次でオーズが最終回なので、それまでに観なきゃ、と焦りましたよ。
今回はいろいろあって、京急川崎のTOHOシネマズで鑑賞。
3Dで観たかったのですが、残念ながら2D鑑賞。
内容は単純に面白かったです。
『MOVIE大戦CORE』や『レッツゴー仮面ライダー』に出てくる映司やアンクが微妙に(特に前者はかなり)キャラズレしてて、そう言う意味では「不誠実な映画だなぁ」と感じていたので、今回の作品で、映司が映司、アンクがアンク、比奈が比奈として考え、行動しているだけで普通に「嬉しい」と感じてしまったんですよね。
前情報として「江戸時代と現代がリンクして、なんと暴れん坊将軍・徳田新之助(松平健)がオーズと共闘する」と聞いて、どんなはちゃめちゃな作品になるのかと思っていたのですが、そこは流石の小林脚本、終始ちゃんと『オーズ』だったので好感を持ちました。
時系列でいうと、まだバースが伊達で、後藤がサポートだった頃の話。
真木博士がグリードたちと手を組み始めた頃で、映司の身体に紫のコアメダルが入っていますが、すでにアンク(ロスト)はおらず、ウヴァがすでに戦列復帰しているので、テレビシリーズとは微妙にパラレルといえます。
燃えたのはメダルが足りなくて変身できない映司が、とっさにバースドライバーでバースになるシーン。
映司バースは、伊達バース、後藤バース、信長バースとも違って、オーズ風のワイルドなアクションでした。
そして松平健……ってか徳田さん。かっこよかったです。
将軍様は生身の人間のはずなのに、敵と平然と渡り合うっていう整合性のなさも、圧倒的な存在感の前にどうでもよくなっちゃいます。
そりゃそうですよね、怪人よりも将軍様の方がキャラとしてずっと格上ですもの。
あと、馬とバイクが並走するシーンって初めて見たかも知れません。馬、怖がらないんだ。これもいいシーンでした。
話の骨子は、錬金術師ガラに取り憑かれた母親と、母親と喧嘩してしまったことを後悔している息子の話。
それにアンクと映司、比奈と兄の絆をからめ、さらには江戸時代の人間と現代人との絆につなげて、「手をつなぐ」というビジュアルイメージでまとめる。震災を受けてのエールムービーになってるわけですな。
次期ライダー『フォーゼ』の顔見せをしなきゃいけないという商業的な蛇足はありましたけど(ホントに蛇足でした。あれだと某シャドームーンの時と同様、ガラが弱く見えちゃいます。『AtoZ』でのオーズ乱入は嫌いじゃなかったのに……)、総じて楽しめる映画でした。
直接テレビシリーズに繋がらないとはいえ、状況が状況だけに、アンクが見せた類のない「献身」や、映司と比奈、アンクが手をつなぐ画は、その後のテレビシリーズを考えるととても切ない気分にさせてくれました。
そして本日、いよいよオーズ最終回。
楽しみです。
劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』
監督:柴崎貴行
脚本:小林靖子
音楽:中川幸太郎
出演:渡部秀/三浦涼介/高田里穂/岩永洋昭/君嶋麻耶/有末麻祐子/山田悠介/橋本汰斗/松本博之/未来穂香/神尾佑/甲斐まり恵/酒井美紀/荻野可鈴/根岸泰樹/唐橋充/氏家恵/ピーター・ブルーネ/内藤邦秋/西村匡生/西山清孝/おぐらとしひろ/大岩剣也/高橋静香/野間仁雄/望月智弥/沼尾義彦/名手義之/阿部博明/芳津諒香/福本清三/仮面ライダーGIRLS/ゆかな/北沢力/大友龍三郎/中田譲治/大村亨/丹野宣政/穴井勇輝/木下鈴奈/石澤幸子/福士蒼汰/清水富美加/高岩成二/永徳/藤井祐伍/岡田和也/渡辺淳/高田将司/藤田慧/宇梶剛士/松平健 ほか
プロデュース:武部直美/高橋一浩/本井健吾
原作:石ノ森章太郎
⇒劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』公式サイト
〜追伸〜
将軍様と映司とアンクが唄うエンディングの「手をつなごう〜マツケン×仮面ライダーサンバ〜」のPVは秀逸なので、是非、映画のエンディングでもあの映像を使ってほしかったです。