観劇のルール

僕は芝居を割と観る。

いや、観劇が趣味の人の中には年間で100本以上観る人もざらにいるから、割と観る、というほどのことではないのかも知れない。

以前は趣味で観ていたが、今はつきあいで観ることの方が多くなってしまった気がする。

それでも今年は現時点で20本以上の舞台を観ているわけだから、芝居をあまり観ない人に比べたら、割と観る方だ、と言ってもいいんじゃないかな? とは思う。

先ほど、つきあいと書いたが、つまりは劇団の公演関係で知り合った役者さんや、仕事でご一緒させていただいた役者さんの出演する公演を観にいくということだと理解していただいて差し支えない(実際は役者とは限らないんだけど)。

しかし、そのすべてを観られるわけではない。

割と知り合いの芝居は観にいく方だとは思っているけれど、金銭的な問題もあるし、時間の問題もある。自分のスケジュールもそうだが、知り合いの芝居同士が重なってしまっていたらどうしようもない。

実際、先週は知り合いの芝居が4本あったけれど、物理的に2本しか観られなかった。身体はひとつしかないのだ。

今週も記憶している限り(何かを忘れている可能性あり)では、知り合いの芝居が4本始まる。

どうしようかな……。

知り合いと呼ばれる人の芝居をすべて観にいってしまったら、それこそ年間100本では済まなくなってしまう。

観劇は映画に比べてもコストがかかるので、やはり厳選しなければならない。

おのずと取捨選択をしなければならなくなってしまうのが痛いところだ。

なので、一応、自分的にも基準は設けてある……つもりだ。

プライオリティっていうのかな?

もちろん、「普段から仲がいいし、その役者さんを人間的にも役者的にも評価している」とか「その役者さんとのコネクションを保つことが自分(または自分たち)にとって大変有益である」とかいうわかりやすいプライオリティがあれば、それに越したことはないんだけれど、世の中そう簡単には割り切れない。

・以前、お世話になった。あるいはこれからお世話になる。

・今後も良いつきあいをしていきたいと思う。

っていうのは非常にわかりやすいものねぇ。

・その役者さんとはそれほど親しくないんだけど、その劇団の作・演出に一目置いている。

これはあり。自分も脚本を書く仕事をしているので吸収できるものは吸収したいわけだし、客としても第一に芝居は脚本から評価するタイプだから、脚本家がしっかりしている劇団は、役者さんが「来てね」と強力プッシュしてくれなくても、優先的に観にいきたいところである。

この場合、エチュードで作成する芝居を売りにしている劇団さんなどは、プライオリティが低くなってしまう。

でも、そんな劇団はそれほど多くはないのが現状。

そういう場合、何が有力なキメ手となるかといえば、

・マメであること。

……じゃないかなぁ。会ったときにチラシを手渡しするより、Eメールで予め告知しつつ、2週間前くらいにダイレクトメールをよこすなどの方が効果的。行くつもりがあっても、日々の忙しさで時期を忘れてしまうことがあるからね。

でも、ダイレクトメールに何も書いてないのは、即行ゴミ箱に行ってしまう可能性もある。

やはり、一筆書かないと。愛を演出しないと。ない愛をさもあるかのように(笑)演じないとね。

さらに、女の子の役者の場合、「是非来てくださいね。つばめ」などと下の名前で括られると、「ぐぅ、こいつ上手いな」と思ってしまう。

結局は世渡り、ということか。

目指せ、世渡り上手!

でも、一番は御招待券です。お金ないので。