仮面ライダー剣 MISSING ACE
昨年の『仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』が良かったので、期待と不安が入り混じる中、ついつい丸の内東映まで観にいってしまいました。
ぶっちゃけ出来心ってヤツです。
はて却説。
TVシリーズの4年後という触れ込みの劇場版。
冒頭はちょっとしたプロローグがあった後、4年前のラスト──ブレイドが、カリスこと相川始を封印するところから始まります。
ただし、TVシリーズがこのエンディングに向かって進むかといえばそうでもないはず。あくまで、番組の中盤までの設定から考えられる4年後、ということでしょう。
一転して、4年後。物語は『仮面ライダーグレイブ』とでも云うべき別の番組が始まったかのような雰囲気になります。
三人の新世代ライダーの性格付けと、新たな戦い。「一旦、ブレイドのことは忘れてくださ〜い」的な始まりです。
そして、その次に語られるのはブレイドのレギュラメンバたちの現在。
戦いを終え、日常に戻っている彼ら。まだ、「戦いが終わっていない」ということを知らない彼ら。
やがて彼らも再び戦いに巻き込まれていきます。
現在のライダーたちとの確執などもあったりして、前半はものすごくウキウキする内容です。
群集戦・逃亡劇のようなアクションも悪くなかったし、新ライダーのアクションも格好良かったし、TV本編をロクに観ていない僕でも、結構、食い入って観てしまいました。
カテゴリーAを取り戻し、再び変身できるようになっていく旧ライダーたち。
そして、天音を守るために復活したカリスの活躍。中盤まではとても面白かったですね。
でも、結局のところ新世代ライダーは噛ませ犬にすぎなかったってのは不満でした。
サスペンスチックに話が進むのは良かったのですが、最後に志村(グレイブ)がああなるなら、夏美(ラルク)と禍木(ランス)をああしない方が良かったと思うのです。
ここ数年のライダー映画の中で登場するオリジナルライダーの中では、最終的な扱いがちょっとね。
それにクライマックスは仮面ライダーというよりは、ファンタジィアニメーションや昨今のコンシューマRPGのような展開になってしまいます。
CGは凄かったとは思うのですが、地に足が着いてない(ダブルミーニングです)というか、別にどうでもいいというか。
エンディングもこうするならこうするで、もっと始と天音にピックアップした構成にしてほしかったような気もしますね。
ちなみに毎回、ゲスト出演者で楽しませてくれるライダー映画。
今回は、『仮面ライダー555』から村井克行、泉政行、唐橋充が出演していました。
村上旧社長&木場新社長は、就職活動中の睦月の面接シーンで面接官としていがみあっていました。おそらく、前世の因縁でしょう。
海堂はデパートの警備員でした。立派に更正したのですね。
むしろ、これを観にいったと言っても過言ではないのでO.K.です。
『仮面ライダー剣 MISSING ACE』(2004)
監督:石井秀範
脚本:井上敏樹
音楽:三宅一徳
プロデュース:日笠淳/武部直美/宇都宮孝明(東映)/松田佐栄子(テレビ朝日)
出演:椿隆之/森本亮治/天野浩成/北条隆博/黒田勇樹/三津谷葉子/杉浦太雄/江川有未/竹財輝之助/梶原ひかり/松金よね子/内田春菊/村井克行/泉政行/唐橋充/石田未来/山口香緒里/山路和弘
原作:石ノ森章太郎